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相続/遺言書作成~遺言できる事項とは

2018/7/29

こんにちは。本日は、相続・遺言書作成~遺言できる事項について説明します。

◎法定遺言事項

・遺言には、遺言者の意思を書くのは自由ですが、遺言書に書いてあることのすべてが相続人に対する強制力を持つことになるわけではありません。遺言として強制力がある事項、つまり法律的な効力が生じる事項は、民法、その他の法律で限定されており、これを「法定遺言事項」といいます。現在、法定遺言事項として規定があるのは、おおよそ以下のとおりであります。

1.相続に関する事項

①推定相続人の廃除とその取消
②相続分の指定又は指定の委託
③特別受益者の相続分に関する指定
④遺産分割方法の指定又はその委託
⑤遺産分割の禁止
⑥共同相続人間の担保責任の定め
⑦遺贈の減殺方法の指定

2.財産処分に関する事項

①包括遺贈及び特定遺贈
②一般財団法人の設立
③信託の設定

3.身分に関する事項

①認知
②未成年後見人の指定、未成年後見監督人の指定

4.遺言執行に関する事項

・遺言執行者の指定又はその委託

5.その他

①祭祀承継者の指定
②保険金受取人の指定又は変更

◎生前行為でもできる事項

・「法定遺言事項」は、裏を返せば遺言書の中で明確に取り決めておく必要のある事項ともいえますが、一部生前に自ら行っておくことができる事項もあります。
・具体的には「法定遺言事項」のうち、「推定相続人の廃除とその取消」、「認知」、「一般財団法人の設立」、「信託の設定」、「特別受益者の相続分に関する指定」、「祭祀承継者の指定」については、生前に行っておくことが可能であります。

◎遺言の対象となる「財産」

・相続・遺贈の対象となるのは、被相続人ないし遺言者の財産です。ここにいう「財産」は、その被相続人ないし遺言者個人の財産です。会社は、いかなる会社であっても「法人」として個人とは別個の権利主体である以上、個人会社の代表取締役であったとしても会社の財産の処分について遺言で定めることはできません。もし、記載をしてもその部分については遺言として無効となります。

◎遺言書の中の法定遺言事項以外の記載

・遺言書に記載された「生命保険金受取人の変更」を有効なものとして認めた判例があります。この判例は、そもそも保険金受取人の変更という行為が保険契約者の一方的意思表示によって効力が生じるとされていることから、遺言の効力は遺言者の死亡によって生じるものの、意思表示自体は生前に行われているのであり、死亡までに受取人変更権が行使されていると解されると判断したものであります。
・一方、遺言書の中に例えば「葬儀は簡素に行うこと」「遺体の臓器は医療機関に提供してください」ということが記載されていることがありますが、このような記載については、遺言者の意向として明らかでも、上記のような事情もないので、原則どおり法的な強制力はないことになります。法定遺言事項以外の事項の実現を望むのであれば、生前から家族などとよく話し合って理解を得ておくことが大切ということになります。

◎ちょっとアドバイス

・推定相続人の廃除は、審判手続でその廃除原因を具体的に主張・立証していくことが必要なので、遺言執行者が遺言者の死亡後にこれを行うのは困難が伴うことが予想されます。また、認知は相続にも影響しますし、様々な波紋を呼ぶ可能性も低くありません。これらについては、遺言ではなく生前行為として行っておいた方がよい事項といえるでしょう。

本日はここまでとします。次回、遺言と相続の関係に続きます。
またのご訪問お待ちしております。

 

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