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離婚協議 実際にあった裁判例 ~同居請求、子の引き渡し、夫のDV~

2018/4/19

ご訪問ありがとうございます。
青森県弘前市の行政書士香取です。

本日は、離婚協議での裁判例について説明します。

◎別居中の同居請求について

・同居する夫の父の世話と乳児(実子)によるストレスや夫婦間の会話等のコミュニケーション不足への不満から、妻が家出をした。夫は、家出をした妻に対し、夫婦間の同居義務(民法752条)に基づき、同居請求を申し立てた場合の判例。

□夫は妻に同居義務があるとして申し立てを行った。しかし、妻には同居する意思が全くない状態であった場合に、裁判所が妻に対して同居義務に反しており、非が有るとして同居を命じるかどうか。

〈判決〉当事者間の婚姻関係は破綻しており、妻に翻意して同居する可能性が全くない以上、同居を命じることは妻の心理に大きな混乱を生じさせ、それは子供たちの福祉からしても問題であるとして、夫の同居請求を認めませんでした。

◎子の引き渡しの間接強制

・妻は子ら(長女と次女)を連れて別居をした。妻は別居後に離婚を求めて離婚調停を申し立てたが、親権を巡り主張が対立した。夫は、下校途中の長女を車で奪取し同居を始めた。その後妻は家庭裁判所に、長女の監護権を妻と定める審判及び、長女の引き渡しを求める審判を申し立て、いずれも妻の申し立てが認められたが、夫は応じなかった。そのため、妻の申し立てにより懈怠(法律において実施すべき行為を行わずに放置すること)1日につき10万円の支払いを命じられたが、夫はこれを不服として抗告した場合の判例。

□子供の引き渡しが命令されたが、夫は、審判において「自分は引き渡す意思があるが、長女(10歳)が妻のもとに行きたがらない」と述べた。未成年者であるとはいえ、10歳の長女本人の意向をどのように判断するか、懈怠1日につき10万円の支払いが妥当であるかどうか。

〈判決〉長女がすでに10歳であり、妻の下に行く事について、本人が拒否的であることから、夫の意思だけでは引き渡しが困難な面も有ると認めて、懈怠の支払額を1日3万円とした。

◎慰謝料 DV損害賠償

・婚姻中の夫の暴力が日常となり、暴力行為もエスカレートしていった。ある日、夫は妻を投げ飛ばしたうえ、顔面・頭部・腰などを殴る蹴るなどした。その結果、妻は鎖骨を骨折し腰椎椎間板ヘルニアの障害を負うこととなった。その後、妻から離婚訴訟と併せて、暴力行為への慰謝料などの損害賠償請求が行われた。

□もともと、慰謝料は、離婚を強いられたことによる精神的苦痛を癒すととともに、夫婦破綻の責任の所在をはっきりさせて、財産分与の不十分さを補う意味を含むものと解されています。しかし、今回のような、DVによる身体的被害を、財産分与や離婚による慰謝料でなく、障害を負ったことに対する損害賠償とした請求が認められるかどうか。

〈判決〉離婚に伴う慰謝料として、350万円、財産分与として2,300万円に加えて、夫の暴力行為(DV)で負った障害及び後遺障害として、1、713万円も認められました。

本日はここまでとします。次回、離婚協議 裁判例 その2に続きます。
またのご訪問お待ちしております。

 

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