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離婚の準備~離婚のための手続

2018/7/14

こんにちは。本日は、離婚の準備について説明します。
一般的な法律相談に対する回答・解説になります。また、行政書士が業務として相談に応じられない場合があることをご了承下さい。

◎離婚事由と離婚に向けた準備

・離婚における法律相談で確認すべき問題は、離婚について合意ができているかという点であります。この合意ができていない場合は、法定の離婚事由がなければ離婚はできません。法定の離婚事由とは次の5点であります(民770)。

①配偶者の不貞行為
②配偶者からの悪意の遺棄
③3年以上の生死不明
④回復見込みのない強度の精神病
⑤婚姻を継続し難い重大事由

・離婚事由があると考えられる場合は、保有する財産が分かる資料(預金通帳、保険証書、金融資産の裏付け資料、不動産の登記事項証明書、自動車の車検証など)、年金情報通知書(年金分割を求める場合)など離婚に向けた資料収集をする必要があります。

◎離婚のための手続

1)協議離婚

・協議離婚とは、当事者の離婚合意と戸籍上の届出により離婚する手続であります(民763)。①離婚意思の合致が実質的要件、②戸籍法の定めによる届出が形式的要件となります。

2)調停離婚

・調停離婚とは、家庭裁判所における調停等の手続により離婚する手続であります(家事244)。協議離婚ができない場合、離婚をするには、調停申立ての必要があります(調停前置主義(家事257))。調停で離婚合意に達したときは、調停調書が作成されます。この調停調書には、確定判決と同一の効力があります(家事268)。調停条項に離婚合意があればその条項には既判力が生じ、養育費に関する合意があれば、執行力により強制執行が可能となります(家事75・287)。

3)審判離婚

・審判離婚とは、調停で合意が成立する見込みがない場合、家庭裁判所が、調停に代わる審判により離婚審判をすることで成立する離婚であります(家事284)。家庭裁判所は、相当と認めるとき、一切の事情を見て、職権で当事者双方の申立ての趣旨に反しない限度で、離婚の審判をすることができます。

4)裁判離婚

・裁判離婚とは、調停が不成立に終わったとき、又は調停に代わる審判が異議申立てにより失効したとき、離婚訴訟により離婚をすることであります。裁判所が下した判決が確定すれば、その判決には既判力が生じるほか、判決どおりの身分関係が形成されます。離婚訴訟においては、訴訟上の和解により離婚が成立することもあります(和解離婚(人訴37①)。

本日はここまでとします。次回、有責配偶者からの離婚請求に続きます。
またのご訪問お待ちしております。

 

 

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