内容証明郵便の種類と謄本の作成方法
こんにちは。本日は、内容証明郵便の種類と謄本の作成方法について説明します。
◎内容証明郵便の種類と謄本の作成方法
1)内容証明郵便の種類
・内容証明郵便には種類があります。大きく分けて2つ、普通の内容証明郵便と同文内容証明郵便であります。
1、普通の内容証明郵便
・一般に内容証明郵便といえばこれを指します。正確にいえば、同文内容証明郵便以外のもので、例えば、1人の差出人が1人の受取人に対して、1個の内容証明郵便を出す場合であります。
・この場合でも、差出人や受取人の住所(又は居所。以下、同じ)氏名の全部又は一部を記載しないことがあり、提出する2通の謄本をどのようにして作成するかが、問題になります。後述のように「付記」や「添付」を利用した謄本の作成になります。
2.同文内容証明郵便
・同文内容証明郵便というのは、同時に2個以上の内容証明郵便を出す場合、その内容文書が同一のものである場合をいいます(内国郵便約款122条)。つまり、同文の手紙を2人以上の受取人に内容証明で送る場合のことであります。
・この場合、内容文書の数が何通であっても、謄本は2通出せばよいのですが、これをどのようにして作成するかが、問題になります。やはり、「付記」や「添付」、そして「連記」を利用することとなります。
・ところで、同文内容証明郵便には、更に2つの種類があります。完全同文内容証明郵便と不完全同文内容証明郵便であります。
(1)完全同文内容証明郵便
・2個以上の内容文書の内容が全く同じもので、下記の2つの場合があります。
ア、受取人の記載のないもの
イ、差出人及び受取人の住所氏名がすべて記載されているもの
(2)不完全同文内容証明郵便
・2個以上の内容文書の内容が全く同じであって、受取人の住所氏名のみが異なるものを、それぞれの受取人にあてたものであります。
2)付記、添付及び連記による謄本の作成
・内容文書に、差出人及び受取人の住所氏名の全部又は一部が記載されていない場合のあることは、前述したとおりであります。この場合でも、その内容証明郵便が誰から誰にあてて出されたのかを、明らかにしておく必要があります。
・そこで、差出人は、謄本の末尾余白等に差出人及び受取人の住所氏名を記載し、引受け時に郵便局側でその個所に「付記」、「添付」、又は「連記」と記載してこれを明示することにしております。
・「付記」、「添付」そして「連記」の趣旨は下記のとおりであります。
(1)「付記」(普通の内容証明郵便及び完全同文内容証明郵便の謄本に記載)
・謄本の末尾余白に、差出人や受取人の住所氏名を記載したことを意味しております。
(2)「添付」(普通の内容証明郵便及び完全同文内容証明郵便の謄本に記載)
・謄本末尾に余白がなくて付記できない場合、別の紙に差出人や受取人の住所氏名を記載して、謄本に添えたことを意味しております。
(3)「連記」(不完全同文内容証明郵便の謄本に記載)
・内容文書のそれぞれ異なる受取人の住所氏名を、謄本に全部併記したことを意味しております。完全同文内容証明郵便の場合の「付記」、「添付」と同じものですが、不完全同文内容証明郵便の場合は、区別して「連記」と記載することになっております。
本日はここまでとします。次回、内容証明郵便の作り方(実務)に続きます。
またのご訪問お待ちしております。
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