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農地の権利移動の制限等~農地法3条による制限

2018/6/29

こんにちは。本日は、農地又は採草放牧地の権利移動の制限等について説明します。

◎農地又は採草放牧地の権利移動の制限等

ア、許可

・農地又は採草放牧地について所有権を移転し、又は地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、貸借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を設定し、若しくは移転する場合には、政令で定めるところにより、当事者が農業委員会の許可を受けなければならない。(後略)
(ア)3条許可の法的性格
①3条許可を受けずに行った法律行為(売買など)はその効力を生じません(効力発生要件)。
②3条許可は当事者が任意に決められるものではないので停止条件ではなく、法律上当然に必要とされる法定条件であります。
③当事者の法律行為を補充して法律上の効力(権利移転)を完成させる補充行為であります。すなわち、許可によって権利の設定移転が行われるのではなく、当事者間の法律行為の効力を発生させるにすぎません。
④行政法上は建築確認などと同じ羈束処分(法規の執行に当たり、行政機関の自由裁量の認められない処分)とされており、誤って許可した場合は法律上無効となります。
(イ)3条許可の対象
・対象となる権利の設定又は移転には、私法上の契約に基づくものばかりでなく、競売、公売、遺贈(包括遺贈を除きます。)等の単独行為、公法上の契約及び行政処分に基づくものも、すべて含まれます(法5条についても同様であります。)。
・逆に、新しい権利設定行為を伴わない相続、法人の合併、時効取得は許可が不要であります。
・なお、抵当権は、農地等の使用収益関係に何ら変更を生じさせない担保物件であり、設定に当たっては許可が不要であります。

イ、許可基準

・許可基準については、後日説明する予定であります。

ウ、法人等に貸借する場合の許可の特例

・この項は、農地法で禁止されている農地所有適格法人以外の一般法人による農地等に係る権利取得の例外として、農業経営基盤強化促進法により平成17年に創設された「特定法人貸付事業(農業生産法人以外の法人のリース方式による権利取得)」を平成21年改正時に農地法の本則に取り込んだものであります。すなわち、農地等の使用貸借の権利又は貸借権の設定について、次の要件の全てを満たすときは、農作業に常時従事すること(個人の場合)及び農地所有適格法人であること(法人の場合)の要件を課されません。
①農地等を適正に利用していない場合に貸借の解除をする旨の条件が書面による契約に付されていること
②地域の他の農業者との適切な役割分担の下に継続的かつ安定的な農業経営を行うと見込まれること
③法人にあっては、その業務執行役員等のうち1人以上の者が農業に常時従事すると認められること
・この場合、権利設定を受けた者は、農地等の利用状況について毎年農業委員会に報告することが条件付けられることとなっております。

エ、許可の取消し

・法3条3項の許可の特例により貸借権の設定等を受けた者が、許可要件に違背している場合における農業委員会による勧告、許可の取消し等を規定しております。

オ、農地等についての権利取得の届出

・許可を受けた者、農地法により許可不要の者を除き、農地等についての権利を取得した場合にはその旨を農業委員会に届け出なけらばなりません。
・許可対象となっていない相続、時効、包括遺贈などもこの届出が必要となります。

本日はここまでとします。次回、農地転用の制限に続きます。
またのご訪問お待ちしております。

 

 

 

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